賃貸物件の重要事項説明を受けて契約書を締結する

賃貸物件の契約に必要な知識

賃貸契約の際には、賃貸人と賃借人に共通の賃貸契約書が作成され、両者が署名捺印することにより、契約が成立します。ただし、賃借人も収入を証明する書類や保証人の確保に関する書面などの提出を求められます。不動産屋が仲介する賃貸契約の場合、宅地建物取引業法により様々な項目が定められているので、その手続きに沿って契約が成立するかチェックしなければなりません。特に、新築の場合、完成時期と入居可能日を確認しましょう。万一工事完了が遅れて予定より入居可能日が遅くなったら、賃借人は本来の入居予定日から実際の入居日までの家財保管費用やホテル滞在費などを損害賠償として請求できます。

新築でなくても、前の入居者の退去やルームクリーニングが遅れた場合、損害があれば同様の請求が可能です。

重要事項説明に関する注意点

賃貸契約の時に、重要事項の説明があります。これは、宅地建物取引士という国家資格を有するスタッフが行わなければなりません。したがって、重要事項説明の際には、担当者が宅地建物取引士の資格証明書を契約者に見せることになっています。写真付きの宅地建物取引士証を確認しましょう。重要事項説明では、建物の設備や立地など、賃借人が知っておくべき細かい事項につき説明されます。特に、耐震性・アスベスト含有・土砂災害警戒区域に関する事項は、賃借人の生命を左右する大切な事柄なので、しっかり聴きましょう。

また、家賃のほか、敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用について説明があります。さらに、喫煙・ペット飼育・楽器演奏の可否に関する説明もあるので、重要事項説明は入居後にトラブルのないよう過ごすために欠かせないのです。